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宝石はなぜ高い

ごく最近になって大変安い宝石もいろいろな道で需要が高まり一般に知られるようになってきましたが、銀座の宝石店に並んでいるような高級品に当たる宝石類があれほど高いのは、もちろん、そのクォリティの良さという部分は大きいと思いますが、消費者の手に渡るまでいくつもの中間取引業者を経由するため、各マージンが大きいという理由もあります。

宝石業界の流通システムは「麻薬」と同じようなものなのです。麻薬はアフガニスタンのような主産地では、タバコほどのお手軽な値段で闇取引されているようですが、末端価格にすると×グラムで数百万、数千万というような値段をテレビのニュースなどで耳にします。日本で見る値段は末端価格で、産地では比べ物にならないほど安価で取引されています。

あえて、「麻薬」を引き合いに出しても不思議はないほど、宝石の美しさは人間を魅了し、「お金を動かす」のです。

市場価格はあれほど高価なのに、採掘現場の作業員に支払われる賃金はかわいそうなほど安いものです。例えば、ある採掘場からたくさんの宝石がゴロゴロ採掘されたとして、作業員も採掘量に比例したサラリーを貰えるのならばより張り切って仕事に精を出す気にもなりますが、残念ながら宝石が出ようが出まいが賃金は同じというような採掘場もあり、そういう場所の採掘作業員は文字通り強制的に働かされている場合が多いのです。

ですが、そんな状況でもその場から逃げ出さないのはこっそり「持ち逃げ」するチャンスを狙っているからという部分もあります。宝石は世界で一番小さな財産とも言えるものですから、採掘現場の「持ち逃げドロボウ」は採掘権利者にとって一番深刻な問題です。世界の中にはあまりに採掘ドロボウが多すぎて閉鎖されてしまった採掘場もあるほどなのです。そういう背景により、どうしても市場に出る値段が上がってしまうという局面もあります。

さらに、宝石は「天然の資源」「天然鉱物」ですから、太古の昔の時代から掘りに掘りつくし、最近では採掘量がどんどん減少してしまい、結果的に稀少価値が高まり、価格高騰を招いているのです。

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